社長の仕事ですか?(2026年_2月号)

川上鉄工所メルマガ_2026年_2月号

はじめに

いつも大変お世話になっております。
株式会社川上鉄工所の川上朋弘です。

このメールはお世話になっている方々に近況報告をお送りするメールです。
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1月のメルマガへのご返信、ありがとうございます。
「組織と組織で付き合うことで属人化を緩和できる」という具体的な実践を教えてくださった方もいて、大変勉強になりました。

社長、それ本当に社長の仕事ですか?

最近、気がつくと現場にいることが増えていました。

人手が足りない日は、自分も動いたほうが早い。
現場に出れば、社員と話す機会も増える。
そう思って、毎日のように現場に入っていました。

ある日、社員からこう言われました。
「社長、それ本当に社長の仕事ですか?」

はっとしました。
正直に言えば、すぐには納得できませんでした。
自分が現場に出ることには、ちゃんとした理由があると思っていたからです。

しかし、帰り道に考えてみると、社員の言葉が正しいことに気づきました。

やりがいと、仕事の違い

現場に出ることは、充実感がありました。
目の前の仕事が片付く達成感。
社員との距離が縮まっている実感。
「自分が役に立っている」という手応え。

でも、それは「やりがい」であって、「社長の仕事」ではなかったのだと思います。

帰り道を歩きながら、ふとドラッカーの言葉が頭に浮かびました。
組織の目的は、マーケティングとイノベーション。
現場の作業を「する」ことではなく、「何のために、どこへ向かうか」を考えること。
それが経営者の仕事なのだと。

以前、ある先輩経営者に言われたことがあります。
「社長の仕事は、オペレーションとイノベーションのバランスを取ることだ」と。
その言葉が、改めて腑に落ちた気がしました。

理由が重なると、疑わなくなる

後日、別の社員がこう言ってくれました。
「それでも社長が現場の仕事を理解しようとしてくれる姿勢は心強いです」と。

その言葉を聞いて、余計に考えてしまいました。
自分が現場に出ていたのは、本当に「理解」だったのか。
それとも、社長の仕事から目を逸らしていただけだったのか、と。

振り返ると、現場に出ることへの理由がいくつも重なっていたからこそ、自分でも疑わなかったのだと思います。

理由が一つなら、言い訳だと気づけたかもしれない。
でも重なると、「これは正しい判断だ」と思い込んでしまう。

おわりに

社員の一言がなければ、おそらく気づかないまま現場に出続けていたと思います。

そう言ってくれる社員がいること。
それ自体が、組織の健全さなのかもしれません。

皆様も、正当な理由があって、本来の役割から少し離れていること、ありませんか。

もしよろしければ、皆様のお考えもお聞かせいただけると嬉しいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
また、メールさせていただきます。

川上鉄工所の93年の歴史と取り組みについては、会社概要をご覧ください。

川上朋弘のプロフィール画像

記事を書いた人:川上 朋弘

(株)川上鉄工所 代表取締役

2007年(株)川上鉄工所入社、2022年代表取締役就任。
金型設計の奥深さに魅せられ、鍛造現場の職人たちの卓越した技術に感銘を受ける。
「アイディアを形にする鍛造の魅力」をより多くの人に伝えたいという想いから、情報発信を続けている。

保有資格:1級一般熱処理技能士