継続して挑戦すること(2025年_4月号)

川上鉄工所メルマガ_2025年_4月号

いつも大変お世話になっております。
株式会社川上鉄工所の川上朋弘です。

このメールはお世話になっている方々に
近況報告をお送りするメールです。

3月にお送りしたメルマガに関して
ご返信をいただきました。

「なぜ?の繰り返しが当たり前の基準を高めるというのは
理屈では分かるのですが、継続は難しいですね」

「メルマガを読んで、自分も頑張らないと
と、励みになりました」

とご返信頂き、改めて私自身も
「続けるってやっぱり難しい、でも意味がある」と
思いました。

同じように感じてくださる方がいることが、
励みになっています。
いつも本当に、ありがとうございます。

とあるお客様の、新規品を立ち上げた時のお話です。

その製品は増産になり1社だけの供給では間に合わず
応援生産が必要な状況でした。

製品の形状が我々の得意な形状であれば
悩むことはなかったのですが

その製品形状は、まさに我々が過去に苦しんだ形状。
その苦しみとは「改善しても手直し修正が減らない」
ことにありました。

「同じように鍛造すればできるから」
と、お客様に言われたのですが
とてもできるとは思えず
引き受けることを、ためらいました。

しかし、
• 売上が芳しくなかったこと
• お客様が全面的に協力してくださるという
姿勢を示されたこと
この2点から、挑戦することを決めました。

実際にお引き受けしてみると、
お客様は1から10まで教えてくださり、
その過程で、お客様自身もさらなる改善点に気づかれて、
生産性を向上させています。

我々の方は、当初から懸念していた手直し修正の頻度は
減りつつあるものの、まだ改善の途中です。

それでも、社員がこの製品の
「当社にとっての位置づけ」や、
「どうやって利益につなげるか」を
真剣に考えてくれたことで、一歩ずつ前進しています。
とても有難いことです。

過去に、ある方から教わったことがあります。

「今持っている技術は過去のもの。
だから、どんどん情報発信しなさい」

今回の案件を通しても、それを強く感じました。
同じ形状であっても、同じように造れるとは限らない。
でも、過去の失敗や経験を共有し、
学び合えば、きっと突破口を見つけられる。

今回のメルマガでお伝えしたような「挑戦」は、
私たち川上鉄工所が大切にしている姿勢そのものです。

その意味でも、「継続して発信し、共有すること」は、
やはり力になるのだと感じています。

また、メールさせていただきます。

追伸、過去の挑戦についても記事を書きましたので合わせてご覧ください。

産官学連携による新工法開発への挑戦—川上鉄工所の「スマート鍛造プロセス」開発の軌跡

川上朋弘のプロフィール画像

記事を書いた人:川上 朋弘

(株)川上鉄工所 代表取締役

2007年(株)川上鉄工所入社、2022年代表取締役就任。
金型設計の奥深さに魅せられ、鍛造現場の職人たちの卓越した技術に感銘を受ける。
「アイディアを形にする鍛造の魅力」をより多くの人に伝えたいという想いから、情報発信を続けている。

保有資格:1級一般熱処理技能士